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上皇・上皇后両陛下のご成婚60年を記念して、平成31年に出版された書籍『天皇・皇后両陛下ご成婚60年記念 宮中 季節のお料理』は、宮内庁の監修により、『皇室』編集部が編集を担当、宮中に伝わる四季折々のお料理や各種宮中行事に供されるお料理を初公開した画期的な一冊です。本書に掲載された、宮内庁大膳課(だいぜんか)による、王朝時代を彷彿させる古式ゆかしい儀式料理や、季節感あふれる美しい節句料理など、貴重な写真のなかからダイジェストで紹介していきます。
書籍については→https://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594081775
3月3日 ご夕餐 御所・お和室にて
桃の節句|節句料理

「雛祭り」として親しまれている3月3日の桃の節句。この日、両陛下は御所のお和室に節句にちなんだ飾りものやお供えものをしてお祝いをされ、ご夕餐をとられます。
両陛下は東宮御所にお住まいの時代から、節句などのお祝いの行事の日も宮中祭祀やご公務でお出かけになり、一般の家庭のようにお子さま方とご一緒に過ごすことがなかなかおできになりませんでした。そこで、せめてお子さま方が喜ばれるよう、節句にちなんだお料理やお供えを始められました。
ご夕餐には、数種類のお料理と手毬鮨や握り鮨などの御飯ものを曲げ輪っぱに盛り込んだ節句料理が出されます。献立は毎年異なり、お料理と一緒に白酒も供されます。

写真の桃の節句のお和室のしつらいでは、床の間に蛤の図柄の軸が掛けられ、楽人の人形や、桃の花と菜の花が飾られ、左右には雛人形と御所人形が飾られています。お飾りになる軸や人形は、年によって変わります。
床の間の前には、お供えを載せた三宝(さんぼう)がずらりと並びます。お供えは、お菓子や寿司、貝類などのさまざまなご馳走で、全部で9種類。毎年同じもので、大きな三宝が1つと、小さな三宝が8つあり、大きな三宝には菱餅をお供えします。お菓子と寿司はすべて大膳課でつくられ、盛り付け方も決まっています。





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