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上皇・上皇后両陛下のご成婚60年を記念して、平成31年に出版された書籍『天皇・皇后両陛下ご成婚60年記念 宮中 季節のお料理』は、宮内庁の監修により、『皇室』編集部が編集を担当、宮中に伝わる四季折々のお料理や各種宮中行事に供されるお料理を初公開した画期的な一冊です。本書に掲載された、宮内庁大膳課(だいぜんか)による、王朝時代を彷彿させる古式ゆかしい儀式料理や、季節感あふれる美しい節句料理など、貴重な写真のなかからダイジェストで紹介していきます。
書籍については→https://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594081775
7月13日 ご昼餐 御所にて
盂蘭盆|蓮の飯(はすのいい)

盂蘭盆(うらぼん)にあたる7月13日、大膳では「蓮の飯」をつくります。蓮の飯はお供えとして三宝(さんぼう)にのせてお食堂の一角に飾られ、丸盆にのせて両陛下のご昼餐の食卓にも出されます。
かつては盂蘭盆のお供えものとして一般的だった蓮の飯ですが、現在ではあまりつくられなくなったようです。宮中では貞明皇后(ていめいこうごう)の時代に蓮の飯がつくられていましたが、その後途絶えていました。この蓮の飯は、東宮御所にお住まいだった頃に両陛下のお考えで新たに始められたものです。

蓮の飯は、白強飯(こわめし)を包んだ蓮の葉を、細い藁縄(わらなわ)を奉書紙で巻いた紐で蝶結びにします。紐の両端に、飾りとしてミソハギの花を挿します。ミソハギは「禊萩」とも表記される赤紫色の花をつける植物で、お盆にお供えする盆花として知られています。

長芋当座煮(とうざに)、小茄子茶筅煮(ちゃせんに)、蜆時雨煮(しじみしぐれに)を蓮の葉に包んだものも、同様にして出されます。蓮の葉は皇居産のものが用いられます。
前回はこちら→https://www.nihonbunka.or.jp/column/koushitsu/detail/100800