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皇室と動物ーその3 生物学ご研究の系譜

『皇室』バックナンバーより 第24回
令和8年8月14日
第23回に引き続き、皇室と動物とのかかわりについて紹介する。
(98号より)

昭和天皇から引き継がれたご気質
 秋篠宮殿下は、礼宮(あやのみや)殿下とのご称号で親しまれていた幼少時代から生き物がお好きだった。幼い頃の写真には兄の天皇陛下とご一緒にカメと遊んだり、可愛がられていた羊をなでたりする微笑ましいお姿が残されている。当時の報道によれば、殿下はカメと羊以外にもカエル、ヘビ、ピラニア、トカゲなどを飼育されていたという。その後、殿下はニワトリを研究対象として博士号を取得し、現在も引き続き生き物の研究を続けておられる。



 秋篠宮殿下の生き物好き、研究好きというご気質は昭和天皇、上皇陛下から引き継がれたものだろう。
 昭和天皇は12歳の時に那須塩原で植物と昆虫との関係をお調べになったことを機に生物学に興味を持ち、特に変形菌類や植物、ヒドロ虫類についての分類学研究などにより生物学の発展に貢献された。昭和天皇の標本コレクションは総数6万点を超え、その多くが国立科学博物館に移管されている。
 上皇陛下はハゼを専門とする世界的に著名な魚類分類学者である。日本魚類学会の会員として昭和38年から現在までに30編もの論文を発表し、数々の新種を発見された。論文以外にも多くの図鑑のハゼの項目を執筆されている。それらの業績により昭和55年にロンドン・リンネ協会の50名限定の外国会員となられたほか、平成10年には、英国王立協会(ロイヤル・ソサエティ)から、科学の進歩に顕著な貢献のあった元首等に贈られるチャールズ二世メダルを初の受賞者としてお受けになった。

常陸宮(ひたちのみや)殿下のご専門は動物のがんの病理学
 殿下の叔父にあたられる常陸宮殿下もお小さいころから生き物がお好きで、学生時代は友人と生物学関連の話に夢中になっておられたという。大学も理系に進学し、学習院大学理学部化学科ご卒業後、昭和44年から平成13年まで、がん研究会がん研究所の客員研究員として魚やカエルといった動物のがんの病理学を研究されていた。
 殿下のご研究は学会からも高い評価を受け、平成11年3月にはドイツのハイデルベルクで行われたドイツがん学会で、外国人初の名誉会員としてスピーチを行われた。平成28年には人間と動物のがん研究・がん治療の発展に尽力されたとして、がん対策パリ憲章大賞を受賞された。
 秋篠宮殿下のご長男、悠仁親王殿下も生き物が大好きである。上皇陛下はご在位中、皇居をたびたび訪れる悠仁親王殿下と昆虫についてのおしゃべりを楽しみ、ご一緒に昆虫採集をされたという。昭和天皇から上皇陛下、秋篠宮殿下、そして悠仁親王殿下へ。皇室の方々の生き物へのご興味は令和の後も受け継がれていく。

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